LMFAOがヒットするアメリカ人の方が、まだ日本人よりは音楽をちゃんと聞いてる説
Creepy nutsの「軽薄なDJがかけがちな3曲」というのがすごく面白かった。
Creepy Nuts DJ松永 2017年版 軽薄なDJが選曲しがちな曲を語る
↑文字起こししてくれているブログ。
ここで紹介されてたのが、LMFAOの曲とその和訳なんだけど…これがね、すごいアホなの!!
パーティーソングに対する需要の違い
ただ、パーティーで酒飲んでる時のテンションをそっくりそのまんま曲にしただけ。(PVも置いときますね)
…何がすごいって…このアホ丸出しの曲が、YouTubeで2億回再生されてるのよ…。(2億回ってLady Gagaのそんなに伸びてない曲ぐらい再生されてるわけ)
日本語ラップでこの手のアホっぽい曲って何かなぁ…って考えると…「やべー勢いですげー盛り上がる」とかなんだけど...この辺が100万再生とかなのよ。
100万再生自体はすごいと思うけど…J-popの人気の曲…例えば、東京事変の群青日和は1800万回再生、西野カナのトリセツって曲は4700万回再生されてる。
アホでパーティーな曲を頑張って色々考えると…例えば、湘南乃風の睡蓮花とかは確かに3400万、DJ OZMAが1000万回とかあるにはあるんだよ?
睡蓮花の3400万回はたしかにすごいけど…DJ OZMAの1000万回でメジャーで人気のアーティストなら1000万の曲ぐらい複数あるからなぁ…。
そう考えると、パーティーソングよりJ-pop的なメッセージソングの方が圧倒的に需要があるように見える。
あるいは中身のないパーティーソングやそこで騒いでる男って、日本だと本当にヤバそうというかイロモノというか…今や軽い都市伝説化を起こしてるチンピラや不良と同類扱いなんだろうなぁ…と思えて仕方ない。
…と、ここまでがざっくり調べた感想。
念のため、こういうランキングも見てみた。
PV視聴回数10,000,000回超!YouTube邦楽アーティストランキング! - NAVER まとめ
が、やっぱり「パーティーっぽいテンションだけの曲」って、一番伸びていても20位のオリラジのPerfect Humanぐらいじゃないか?(パーティーっぽいだけで、ホンマにパーティーソングかと言われたら微妙だけど)
いや、パーティーソングとメッセージソングという対立軸よりさらにエグいことが浮き彫りになってるぞ!このランキング。
日本人、実はそんなに曲を聞いてない説
ランキングを見てみてさらにわかったのが
「日本人って曲聞いてなくて、美男美女が歌って踊ってるところが好きなんだなぁ~」
というラインナップが上位を占めているところ。
男のアーティストで言えば三代目J Soul Brothersとか、女性のアーティストで言うと少女時代とかAKB48とか…アイドルに中身がないとまでは言わないけど、PVや曲のよさが評価されているものよりは、ゴリゴリにアイドルな人や知名度が高い人のPVばかりが再生されている状況。
一番白痴なケースすぎて落胆を隠せないんだけど…。
それってさ…中身がなくてもジャニーズタレントと、オスカープロモーション所属の女優が出てたらドラマがヒットするやつと同じやん…。
ぼくがイメージしていた「メッセージソングか、ヒカキンや岡崎体育みたいなネットの有名人の曲は極端にシェアされてる」というのはトップ20以下の話だから、美男美女に育たなかったら、日本ではてっぺん取れないって言う、中身よりも顔がいいことが最強というクソみたいな結論が出て落胆したんだけど。
…ぼくね、LMFAOもさることながら、デビッド・ゲッタのPVに衝撃を受けたわけ。
失恋ソングというか、失恋の怒りと吹っ切れた感じを表現した曲なんだけど…このPVほんとすごいよ!!
見てるだけで、爽やかな気分になる!!!
せっかくだから、もう一個紹介するね…
パーティーソングっちゃパーティーソングなんだけど…すごいよね…DJ(本人)が、吸い込んだり触れたりすると、踊りだしてしまうドラッグみたいなシャボン玉を街中にばらまくという、一見迷惑で軽薄に見えるけど、深読みして考えるとちょっと世界を平和にしとるPV。
「これが2億回再生されてる洋楽ってすげー」
ワシ、ちょっと感動したのよね、このPV見た時に。(まぁ、デビッド・ゲッタ自体はフランス人なんでアメリカの話ではあるようなないようななんですが…)
…ちなみに、みんなで感染的に踊りだすPVって、LMFAOにもあって、これも「軽薄なDJが流しがちな曲」で紹介されてるやつ。
これにいたっては、14億回再生されてるからね…。すごくない!?
さっき、Lady Gagaの名前出したけど、Lady Gagaのどの曲よりもこっちのほうが多いから…これが、大衆に認められちゃってるわけ。すごくない!?
でも、日本でLMFAOの名前出しても、多分、クラブ行く人と車の中で爆音で音楽書ける人しか知らん(というぐらい、パーティーソングの地位が低い)。
じゃあ、日本人が何を聞いてるか…俺、西野カナぐらいじゃないかな?って思ってたけど、まさかのアイドルソング。
説教臭いメッセージソングや、人生経験の乏しい人の空理空論のラブソングですらなく
「そもそも、音すらあろうがなかろうがよくて、美男美女が映像を駆け回ってるところが見たい」
が、世の中の賛成多数だから、…バカじゃないの!?
一番虚しいオチでしょw
いいこと言ってるやつよりも、
ネットやアングラの小さい界隈を盛り上げて頑張ってきたやつよりも、
ただ首を振れる音楽を提示してがんばってる人よりも、
大資本と、そことコネがあるプロデューサーと、顔がよくて丁寧に調教訓練された二枚目が結託したものがいいって…。
一番つまんないオチじゃん。もう勝者も伸びしろも、生まれとか学歴とかで決まっちゃってて、そこから外れるとその何倍も努力しないといけない上にそいつらより上に行けないって…なにこれ!?
トップを狙わなければ平等だからこそ庶民には敢えてアウトローを
ちなみにですね、受験についても同じことが言えて、ぼくはいぜんこんな記事も書いてる。
東大の合格者の統計を調べていて、「無理な努力はするもんじゃない」と思った話 – 青二才でいたかった
要約すると「受験は平等な競争に見えるけど、東大合格者を多く出している学校は基本的に中高一貫校だから、実は高校進学の時点でおおよその勝敗は決まってる。」という内容なんだけど…芸能の世界もそういう側面が強いことを知って
「あれ?日本ってそういう国なの!?」
とちょっとなってきてるよ…。
いや、てっぺんさえ狙わなかったら比較的平等なんだよ?
でも、てっぺんにいる人が、才能または早熟の天才で若いうちから大人を丸め込める人か、習っている以上の試験を突破できる人っていう事実は変わらんわけ。
よく、「日本人は嫉妬深い」なんて言うけど…そりゃそうでしょ!!
親に宿題やってもらって勝ってるような人がトップになったり、生まれ持った才能と環境が大部分を占めてるような人がトップになったら、持たざる人は嫉妬か中身のない罵倒か、あら捜ししかできんわ!!
それで、競争の平等さ、みんなが成功できるかのように学校やテレビで言われ続けたら
「いやいや、競争が平等でも才能も好みも生き方も平等ではねーよ」
としか言えんわ。
…いや、大人になって学べば学ぶほど
・親や先生に才能を見出されない子どもは、それだけでかんたんに人生を踏み外すなぁ~
・そもそも、発達障害の中でもそこまでIQ高くない人なら、発達障害ってだけで競争に参加できない
と気づいた。
もちろん、マスを狙わなければチャンスはあるし、トップを狙わないで小さい界隈を盛り上げていけば、ブサイクだろうが、DQNだろうがオタクだろうがチャンスはある。
だから、嫉妬する気持ちはわかりつつも、アホらしいとも思う。
ただ、日本がそういう国だってことはキチッと理解しておかないとありもしない夢を見たり、テレビや教育が垂れ流し続けるデマを信じることになる。
そういうデマに気づいた時、僕はかなり怒り狂ったけど…教育やテレビがやってるデマを乗り越えていく、テレビや教育の枠組みでは生きていけない人を活かしていくためには自分の所属してる小さい世界を盛り上げていくしかないんだろうなぁ…。
まぁ、ネットで嫉妬まがいのレスを垂れ流してる人は、嫉妬してる人でも、どこかの界隈で戦ってる人でもなく、会社員という安全圏にいながら戦うことをやめて暇な時間をネットで野次ることを選んだゴミクズなんだけどね…。
戦うなり、突き抜けるために海外に出ていくなり、自分だけ楽しくいるためにネットを切ってゲームに勤しむなり…嫉妬よりかはいくらでも生産的な過ごし方はあるのに、それすらやめちゃってる人…ああいうのには足引っ張られたくもないし、関わりたくもないわ。
僕がCreepy nuts好きなのって、その辺の華々しいトップの人への嫉妬心と、逆に自分たちのヒップホップを盛り上げていこうという両方の部分が感じられるから。
フリースタイルダンジョンに出た人で、曲聞いて「ずっと見ていきたい」と思ったのは、Creepy nutsと輪入道ぐらいなので…うん。僕、説教臭い曲とか理屈っぽいトーク好きなんだろうなぁ~